診療支援
治療

心筋炎
myocarditis
田尻和子
(国立がん研究センター東病院・循環器科長(千葉))

頻度 ときどきみる

GL2023 年改訂版 心筋炎の診断・治療に関するガイドライン

治療のポイント

・心筋炎の初期症状・症候は非特異的であり,診断が難しい.

・心筋トロポニン,心電図,心エコー図,MRIなどが診断に役立つ.

・治療の原則は,急性期の循環維持と進行性の心筋障害を抑制することである.

・劇症型では急速に血行動態が破綻し致死的となるため,機械的循環補助を含む集学的治療が必要である.

・心内膜心筋生検は,心筋炎と確定診断する唯一の検査法であり,治療法の選択と予後予測に寄与する.

◆病態と診断

A病態

・心筋炎は,心筋を首座とし,さまざまな病態が含まれる疾患群である.

・臨床病型は,急性心筋炎,慢性活動性心筋炎,慢性心筋炎,慢性炎症性心筋症,心筋炎後心筋症に分類される.組織学的には,リンパ球性,巨細胞性,好酸球性,肉芽腫性に分類される.

・心筋炎は,主たる病因であるウイルス以外にも,細菌を含むその他の微生物

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください