診療支援
治療

レイノー現象
Raynaud's phenomenon
波多野将
(東京大学医学部附属病院准教授・高度心不全治療センター)

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GL2022年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン

治療のポイント

・1次性と2次性の鑑別が重要である.

・1次性は寒冷刺激を避け,禁煙することで軽快することが多い.内服薬はCa拮抗薬が第1選択である.

・2次性は膠原病を背景とすることが多く,質的病変を有するため難治性であり,指趾潰瘍・壊死をきたすことがある.

◆病態と診断

A病態

・レイノー現象とは,寒冷時に動脈れん縮により発作的に指趾蒼白,続いて反応性充血によるチアノーゼを認め,もとに戻る一連の症状を指す.寒冷曝露の機会の多い上肢に認められることが多い.

・病態の本質である細動脈れん縮の発症機序はいまだ明らかでないが,近年では内皮機能自身の異常やそれに伴う血管拡張障害,血管収縮増強,さらには神経学的な血管拡張障害や血管収縮増強,遺伝的要因や各種ホルモンの関与などがその原因として挙げられている.

・動脈に器質的病変を認めない原発性(1次性レイノ

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