診療支援
治療

腸結核
intestinal tuberculosis
猿田雅之
(東京慈恵会医科大学主任教授・内科学)

頻度 あまりみない

治療のポイント

・腸結核は消化管の結核菌感染症の総称で,肺結核が併存するか否かで続発性と原発性腸結核に大別されるため,診断時に必ず確認する.

・外来で経口の抗結核薬による治療が基本となるが,副作用が多く,エタンブトール(EB)では視力障害,ストレプトマイシン硫酸塩(SM)では聴力障害,イソニアジド(INH)ではビタミンB6 欠乏症が生じることがある.

・抗結核薬治療中に,狭窄に伴う腸閉塞や消化管穿孔,瘻孔,膿瘍を認める場合があり,その際は適宜内視鏡的あるいは外科的手術を検討する.

◆病態と診断

A病態

・腸結核は,結核菌(Mycobacterium tuberculosis)が経口的に侵入・感染し,消化管内に感染病巣を形成する疾患である.

・肺結核に伴う続発性腸結核と,肺結核のない原発性腸結核に大別される.

・結核菌は,パイエル板や孤立リンパ節小節上のM細胞を介して腸管粘膜内のリンパ濾胞

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