今日の診療
治療

急性肝不全(劇症肝炎,遅発性肝不全ほか)
acute liver failure(ALF)〔fulminant hepatitis,late-onset hepatic failure(LOHF)〕
高見太郎
(山口大学大学院教授・消化器内科学)

頻度 あまりみない

治療のポイント

・成因に対する治療が第一であるが,必要に応じて肝炎鎮静化の目的でステロイドパルス療法を行う.

・血漿交換/血液ろ過透析が可能な施設で,集学的治療を行うことが望ましい.なお肝移植ができない施設では,肝移植が可能な施設と緊密に連携する.

・感染症の合併や全身の他臓器障害を厳重にモニタリングする.

・人工肝補助療法などで覚醒率の改善が期待できるが,救命率向上につながるのは肝移植であり,肝移植の適応を早期より念頭におく.

・「流れがわかる肝移植」(日本肝臓学会HP:https://www.jsh.or.jp/medical/transplant/)を参照のこと.

◆病態と診断

A病態

急性肝不全とは,正常肝に急激かつ重篤な肝機能障害が生じることで生体の恒常性が破綻し,それにより高度の肝性脳症や黄疸などをきたす予後不良の疾患群である.

・劇症肝炎は,リンパ球浸潤など病理組織学的に肝

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