診療支援
治療

膠原病・血管炎における腎病変(全身性エリテマトーデスなど)
renal involvement associated with collagen disease and vasculitis(SLE,etc)
坪井直毅
(藤田医科大学教授・腎臓内科学)

Ⅰ.全身性エリテマトーデス(SLE)に伴う腎病変:ループス腎炎

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ニュートピックス

・公知申請により,2023年3月から「既存治療で効果不十分なループス腎炎」に対しリツキシマブが本邦で保険適用となった.

治療のポイント

・ループス腎炎の存在自体がSLEの予後不良因子であり,組織所見が治療方針決定の指標となる.

・治療は免疫抑制療法とその副作用対策,およびCKD管理からなる.

◆病態と診断

A病態

・SLEの病因となる免疫複合体の沈着で生じる糸球体炎症をループス腎炎と称する.SLE発症から5年以内に4割が,最終的に約半数がループス腎炎を発症する.なかにはほかの臓器障害を欠き,腎障害のみを認めることもある.

B診断

・SLE患者に急激な血清Cr値の上昇尿蛋白活動性の尿沈渣・細胞性円柱を認めた場合はループス腎炎を疑う.

・可能な限り腎生検を実施し,光学顕微鏡観察で組織学的病型を評価する.また免疫グ

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