頻度 情報なし
治療のポイント
・生活習慣の改善やビタミン補充とともに,ビタミン欠乏に至った原因を除去する.
・ビタミン欠乏を念頭におくべき患者には,摂食障害や吸収障害のある患者,低栄養,偏食,大酒家がある.
・脂溶性ビタミン(A,D,E,K)については過剰症にも留意する.
・ビタミンの代謝異常による依存症では高用量のビタミン補充を要する.
Ⅰ.ビタミンB1 欠乏症
ビタミンB1 が多く含まれる食品には肉類(特に豚肉,レバー),ナッツ類,豆類,玄米,イモ類がある(図).
◆病態と診断
A病態
・原因としては大量飲酒,吸収不良,ビタミンB1 消費がある.
・低栄養状態の患者にビタミンを補充しないままブドウ糖を投与することでも生じる.
・末梢神経障害や心不全(脚気心),乳酸アシドーシスを呈し,重篤な場合ウェルニッケ脳症(意識障害,眼球運動障害,歩行失調など)からコルサコフ症候群(健忘,失見当識など)の合併に至る.
B
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