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GL内分泌非活性副腎腫瘍 診療ガイドライン 2022年版
治療のポイント
・顕性のホルモン産生腫瘍は腫瘍摘出術を考慮する.
・画像所見で悪性を疑う場合や否定できない場合は摘出術を考慮する.
・ホルモン非産生腫瘍は腫瘍の大きさ,画像検査での形態・性状に基づいて手術適応を検討する.
◆病態と診断
A病態
・副腎インシデンタローマは,副腎疾患の検索以外の目的で施行された画像検査で偶発的に発見された副腎腫瘍である.
・約50%はホルモン非産生副腎腫瘍であるが,それ以外に未診断や潜在性のホルモン産生副腎腫瘍(褐色細胞腫,クッシング症候群,サブクリニカルクッシング症候群,原発性アルドステロン症など)が含まれる.
・良性腫瘍が多いが,副腎原発の悪性腫瘍や副腎以外の臓器の悪性腫瘍の転移の場合もある.
・悪性リンパ腫や副腎感染症(結核,真菌感染症など)では両側副腎が腫大し,腫瘍と誤認されることがある.また副腎組織