診療支援
治療

乳腺症
mastopathy/fibrocystic change or condition
武山 浩
(東京慈恵会医科大学教授・乳腺・甲状腺・内分泌外科)

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治療のポイント

・乳腺の非炎症性,良性の疾患のため経過観察が基本である.

・乳頭からの持続的血性分泌物がある場合や,マンモグラフィー,超音波検査,MRI検査などで悪性病変との鑑別が必要な場合は針生検などの組織診断が必要とされる.このため専門医へのコンサルトを考慮する.

A病態

・卵巣ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌にアンバランスが生じ,相対的にエストロゲン過剰状態となり,乳腺組織が持続的,過剰に刺激され続けることにより発症するとされている.

・このため性周期に伴う正常な乳腺の増殖と退縮が阻害され,ANDI(aberrations of normal development and involution)と定義される正常乳腺の増殖と,退行性変化である退縮からの逸脱が生じ,乳腺の増殖性変化と退行性変化が共存する状態が形成される.

・病理組織的には,①増殖性変化として乳管や小葉

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