診療支援
治療

抗糸球体基底膜抗体病(グッドパスチャー症候群)
anti-glomerular basement membrane disease,Goodpasture's syndrome
井上純人
(山形大学医学部附属病院病院教授・第一内科)

頻度 あまりみない

GLエビデンスに基づく急速進行性腎炎症候群(RPGN)診療ガイドライン2020

治療のポイント

・血漿交換療法により抗GBM抗体を除去することと,副腎皮質ステロイドやシクロホスファミドなどによる免疫抑制療法で抗体産生を抑制することが治療の主体となる.

・肺胞出血による呼吸不全を合併する症例では,ステロイドパルス療法をはじめとした強力な治療を行う.

・治療の効果や再燃を評価するため,抗GBM抗体を指標とすることが有用である.

◆病態と診断

A病態

・抗糸球体基底膜抗体病(anti-glomerular basement membrane disease:抗GBM病)は,抗GBM抗体によって発症する血管炎疾患であり,肺と腎のどちらかあるいは両者に障害がみられる病態を含むとされる.腎と肺の双方を障害する病型はグッドパスチャー症候群とよぶ.

・腎では組織学的に壊死性半月体形成性糸球体腎炎を呈し,

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