ペットアレルギー

pet allergy

山田佳之

（東海大学教授・小児科学）

頻度　よくみる

治療のポイント

・治療の原則は，原因となるペットアレルゲンからの回避である．

・各臓器（皮膚，眼，鼻，呼吸器）のアレルギー症状に対する治療を行う．

・回避できない場合は環境整備と薬物療法で重症化を防ぐ．

◆病態と診断

A病態

・イヌ，ネコを中心に，トリ，ハムスター，モルモット，ウサギなどが原因となる．

・これらの動物の体毛，フケ，唾液などの成分が主要なアレルゲンとなる．

・イヌ，ネコの主要なアレルゲンは，それぞれFel d1とCan f1である．

・IgE依存性アレルギー（Ⅰ型）の即時型反応と遅発・遅延性に起こるアレルギー性炎症である．

・動物だけでなくダニなどのアレルゲンも増加しやすく，症状の遷延や重症化に関係することがある．

・交差反応では，ネコ感作での豚肉アレルギー（pork-cat syndrome），トリ感作での鶏卵・鶏肉アレルギー（bird-egg syndrome）などがある．

B診断

初出:今日の治療指針2025年版 発行:2025年1月

収載:医学書院 医療情報サービス（2025年9月29日　掲-ID：c25_05718-00_a013z0020）