今日の診療
治療

IgG4関連疾患
IgG4-related disease
松井 聖
(兵庫医科大学特別招聘教授・糖尿病内分泌・免疫内科学)

頻度 あまりみない

GL2020年 改訂IgG4関連疾患包括診断基準

治療のポイント

・後腹膜線維症による水腎症やIgG4関連腎臓病による進行性の腎機能低下,近位部胆管の狭窄による閉塞性黄疸など,緊急に治療が必要であるので,すみやかに診断し治療を開始する.

・IgG4関連疾患の治療のゴールは,寛解を導入・維持し,臓器障害を抑制し,薬剤の副作用を最小限にすることである.

・治療の中心はグルココルチコイドであり,減量や中止で再燃する頻度が高いため,グルココルチコイドの維持療法の必要性や中止時期は慎重に判断する.

・悪性腫瘍との合併率が高いため,診断時に悪性腫瘍のスクリーニングをしっかりと行い,その後の発症にも注意する.

◆病態と診断

A病態

・高IgG4血症と全身のあらゆる臓器に顕著なIgG4陽性形質細胞の浸潤と線維化を呈し,腫瘤性もしくは肥厚性病変を伴う慢性炎症性疾患である.

・多彩な臓器病変が惹起されるが,涙

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください