診療支援
治療

ステロイドの副作用と対策
management of glucocorticoid-induced adverse events
上阪 等
(千葉西総合病院・膠原病リウマチセンター長)

治療のポイント

・合成ステロイド投与は,グルココルチコイド作用で強力な炎症と免疫抑制作用を発揮する.

・強力な作用は,生理用量を超えたグルココルチコイド作用によるものであり,必然的にほかにもさまざまな作用を副作用として生じる.

・これらの副作用は発現時期が異なるので,正しい時期に予見し,早期発見と対処に努めなくてはならない.

・長期投与は副腎皮質を萎縮させるため,突然の服薬中断を避け,副腎皮質ホルモン欠乏からくる離脱症候群を起こさないようにする.

◆病態と診断

・膠原病リウマチ性疾患領域で「ステロイド」とよばれるのは,プレドニゾロン,メチルプレドニゾロン,デキサメタゾン,ベタメタゾンなど,副腎皮質から分泌されるステロイド骨格をもつホルモンであるコルチゾールの作用を模して合成された薬剤である.

・コルチゾールにはミネラルコルチコイド作用とグルココルチコイド作用がある.一方,合成ステロイドは,各薬剤で程度の

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください