今日の診療
治療

ボツリヌス毒素(BTX)療法
botulinum toxin(BTX)therapy
村井弘之
(国際医療福祉大学教授(代表)・脳神経内科学)

ニュートピックス

・2022年11月,A型ボツリヌス毒素(ボトックス)を上下肢痙縮に同時投与するときの投与量の上限が600単位まで引き上げられた.

治療のポイント

・脳神経内科領域でボツリヌス毒素を用いるのは,眼瞼けいれん,片側顔面けいれん,痙性斜頸,上肢痙縮,下肢痙縮などである.ジストニアもこれらの疾患とオーバーラップすることが多いため,治療の対象となりうる.

・それ以外の適応症としては過活動膀胱・神経因性膀胱,原発性腋窩多汗症,斜視,けいれん性発声障害がある.

・ボツリヌス毒素(BTX)の投与により筋の緊張を抑制することが目的である.効果は数か月で減弱するため,反復投与が必要になることが多い.

◆病態と診断

Aボツリヌス毒素製剤の種類

・ボツリヌス毒素製剤は数種類発売されているので,その種類と適応を正確に把握しておく必要がある.一般名がやや複雑でわかりにくいため,ここでは商品名を用いて解説する.A型ボ

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