GL慢性疼痛診療ガイドライン(2021)
治療のポイント
・慢性疼痛の定義は,「治癒に要すると予測される時間を超えて持続する痛み,あるいは進行性の非がん性疾患に関連する痛み」であり,一般的には発症から3か月を超えて続く痛みを指すことが多い.痛みが長引くと病態は複雑化して,多方面からのアプローチが必要となることが多い.
◆病態と診断
・急性痛は生体にとってアラーム信号である.侵害受容性疼痛がメインの病態であり,治療目標は痛みをゼロにすることである.
・慢性疼痛は,さまざまな要因が関与しており,侵害受容性疼痛・神経障害性疼痛・痛覚変調性疼痛が混ざり合っている状態である.
・病態によって効果的な治療法が異なっており,まずは患者の病態をアセスメントして病態に合った治療法を選択すべきである.慢性疼痛の治療目標は,第1にADLやQOLの向上であり,痛みの軽減を第一目標にすべきではない.
◆治療方針
痛みの治療は,薬
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