診療支援
治療

血管性認知症
vascular dementia(VaD)
鈴木正彦
(東京慈恵会医科大学教授・リハビリテーション医学)

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GL認知症疾患診療ガイドライン2017

治療のポイント

・脳血管障害の進展抑制,再発予防,対症療法に大別される.

・脳血管障害の発症には生活習慣病の関与が大きく,高血圧,脂質異常症,糖尿病などのコントロールが重要である.

・MRIなどで確認された小血管病変に対してはシロスタゾールやクロピドグレルを考慮する.認知機能障害についてはコリンエステラーゼ阻害薬やN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬を検討する.

・抑うつにはSSRIやSNRIを,不安や焦燥には非定型抗精神病薬を用いる.

・自発性低下やアパシーにはアマンタジンを,パーキンソニズムにはレボドパを検討する.

・血管性認知症とアルツハイマー病の併存に常に留意すること.

◆病態と診断

A病態

・血管性認知症(VaD)は脳血管障害を基盤とする認知症であり,以下の病型に分類される.

1)小血管病性認知症:VaDの約5割を占め,皮質下領域

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