頻度 あまりみない
GL細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014
治療のポイント
・初期治療が患者の転帰に大きく影響するため,本症を疑ったら,緊急対応を要する神経疾患としてすぐに専門医に連絡し,必要な検査を1時間以内に完了する.
・診断がついたら,すみやかにempiric therapy(経験的治療)を開始する.
◆病態と診断
A病態
・細菌性髄膜炎は致死率が約20%と高く,救命できても重篤な後遺症を残すことがある.
・成人における原因菌は肺炎球菌と髄膜炎菌が多い.外科的処置後ではブドウ球菌や緑膿菌,免疫不全患者ではブドウ球菌,レンサ球菌,緑膿菌が多い.
・感染経路は呼吸器感染巣からの血行性の髄膜への到達,あるいは副鼻腔や中耳などからの伝達である.
・症状は数時間で進行するものから数日かけて進行するものまでさまざまであり,上気道感染が先行する場合が多い.頭痛(85.9~87%),発熱(77~97%),項部硬直(8