診療支援
治療

結核性髄膜炎
tuberculous meningitis
鈴木 裕
(ふれあい町田ホスピタル・院長(東京))

頻度 あまりみない

GL標準的神経治療:結核性髄膜炎(2015)

治療のポイント

・治療開始が遅れると死亡率が著増し,一命はとりとめても高度の後遺症を残す確率が高くなるため,「早期の治療開始」が重要である.

・診断に苦慮する場合も少なくないが,亜急性の経過を示す髄膜炎では常に本疾患を念頭におき,否定できない場合には確定診断を待たずに抗結核薬治療の開始を考慮する.

・副腎皮質ステロイドは,血管炎や髄膜癒着や線維化を予防し,脳梗塞,脳神経障害,閉塞性水頭症への進展を阻害する作用があるので,重症度にかかわらず原則使用する.

◆病態と診断

A病態

・結核菌の初期感染時または潜在結核の再活性化に続発して結核菌血症が起こり,中枢神経系に波及して結核腫(乾酪病巣)が形成され,これが穿破して生じる場合が多い.

・結核性中耳炎や脊椎カリエスなどの局所性波及で生じることもある.

・症状は非特異的であるが,頭痛,発熱,悪心,嘔吐,

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