診療支援
治療

重症筋無力症
myasthenia gravis(MG)
桑原 聡
(千葉大学大学院教授・脳神経内科学)

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GL重症筋無力症/ランバート・イートン筋無力症候群診療ガイドライン 2022

ニュートピックス

・分子標的薬として補体阻害薬の3剤,胎児型Fc受容体阻害薬の2剤が承認され治療選択肢が大幅に増加している.

治療のポイント

・胸腺腫合併例では摘出術を行う.

・ステロイド療法を大量投与で開始すると症状の悪化(初期増悪)がみられるため,少量で開始し漸増する.

・効果不十分の場合にはカルシニューリン阻害薬,分子標的薬を追加する.

・亜急性増悪時の救済治療として血漿浄化療法,免疫グロブリン療法を行う.

◆病態と診断

A病態

・MGは,神経筋接合部シナプス後膜上の標的抗原に対する抗体により,神経筋伝導が障害される自己免疫性疾患である.MG患者の約85%でアセチルコリン受容体(AChR:acetylcholine receptor)抗体が,約5%で筋特異的チロシンキナーゼ(MuSK:muscle speci

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