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GL認知症疾患診療ガイドライン2017
治療のポイント
・現時点で疾患修飾薬はなく,まず症候学をふまえたケア,行動療法などの非薬物療法を検討する.
・65歳までに発症した“3”以上の重症度の行動異常型前頭側頭型認知症(bvFTD:behavioral variant frontotemporal dementia)と意味性認知症(SD:semantic dementia)は特定疾患に指定されている.
◆病態と診断
・若年性認知症(65歳までに発症)の代表的疾患である.
・前頭側頭葉変性症(FTLD)は,著明な精神症状や行動障害,言語障害を主徴とし,前頭葉,前部側頭葉に病変の主座を有する,古典的ピック病をプロトタイプとした変性性認知症を包括した疾患概念である.臨床的には前頭側頭型認知症(FTD:frontotemporal dementia)とよばれ,最初に侵される領域に対応して出現す