今日の診療
治療

器質性精神疾患
organic mental disorder
高木 学
(岡山大学大学院教授・精神神経病態学)

◆病態と診断

A病態

・器質性精神疾患は,頭部外傷,脳腫瘍,脳炎,脳血管障害,感染症(神経梅毒など)などの直接原因(脳器質因)により,神経回路網が障害されることで起こる.

・精神症状の出現と脳器質因の時間的関連,精神症状と関連する脳領域の障害を評価する.

・近年,神経自己抗体による精神症状(自己免疫性精神症),COVID-19後遺症の脳症(抑うつなど)がトピックスである.

・急性期は軽度意識障害による不穏・せん妄・幻覚妄想,回復期は不安・抑うつ,慢性期は脳障害による認知機能障害・易怒性興奮・脳波異常を伴う症候性てんかんを認める.

B診断

・脳器質性疾患の診断には,病歴聴取,身体診察,画像検査,採血,腰椎穿刺などが必要である.意識障害の診断には,脳波による徐波検出が有用である.

・急速(日単位),時間単位の周期性,非典型な経過は,脳器質性疾患による精神症状を疑う.

◆治療方針

 原則,脳器質性疾患の治療が優先さ

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