診療支援
治療

アルコール依存症
alcohol dependence syndrome
佐久間寛之
(国立病院機構さいがた医療センター・院長(新潟))

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GL新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン(2018)

治療のポイント

・治療拒否,不安,焦燥感などの精神症状と肝機能障害などの臓器障害が併存する.精神科と内科の連携が必要である.

・ビタミンB1 欠乏によるウェルニッケ・コルサコフ症候群,ナイアシン欠乏によるペラグラ,アルコール離脱せん妄の初期症状などは見逃されやすい.

・断酒は患者にとって困難な目標であり,短期間では達成できない.非対決的かつ長期的な視野で治療を行う.

・減酒治療は重症例では無効である.ガイドラインを参照のこと.

◆病態と診断

A病態

・アルコール依存症とは,飲酒に対するコントロールを喪失し,身体的・心理的・社会的な健康を失う精神疾患である.

・アルコール性肝障害,糖尿病,骨粗鬆症,膵炎,癌,食道静脈瘤,栄養障害,外傷など多彩な身体合併症を有する.

・身体依存・精神依存を有し,離脱症状(禁断症状)や強烈な飲酒欲求(渇

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