診療支援
治療

ギャンブル行動症
gambling disorder
橋本 望
(岡山県精神科医療センター・臨床研究部長)

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治療のポイント

・血液検査や尿検査では行動をモニタリングできないため,特に自己開示は治療の鍵となる.

・診察内容は本人の許可なく外部に伝えないことを保証し,これにより自己開示を促進する.

・回復にかかる時間は人それぞれ異なるが,諦めずに治療を続ければ必ず回復するという希望を患者と共有する.

◆病態と診断

A病態

・持続的かつ反復的な問題を伴うギャンブル行動が臨床的に意味のある機能障害や苦痛を引き起こす精神疾患である.

・ギャンブルの損失を取り戻そうとして借金を重ね,重要な人間関係を危険にさらしながらをつき続けることで,周囲の人々のメンタルヘルスにも深刻な影響を及ぼす.

・ギャンブル行動症の疑いがある者は,18~74歳の一般人口の約2.2%(約200万人)にのぼると推計されているが,治療を受けている患者は1万人にも満たない.

・一般的に性差があり,令和3(2021)年度に全国の依存症専門医療機

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