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GL増補改訂せん妄の臨床指針〔せん妄の治療指針第2版〕(2015)
治療のポイント
・睡眠覚醒サイクル障害対策として,せん妄予防的なメラトニン受容体作動薬やオレキシン受容体拮抗薬を優先する.
・抗精神病薬は短半減期を優先し,低用量から,準夜帯に投与する.
・抗精神病薬投与前に糖尿病やQTc延長の有無を確認,投与中は錐体外路症状を観察する.
・認知症の行動・心理症状と混同しないこと.
◆病態と診断
A病態
・術後の精神障害やICU症候群といわれてきたものは,本質的にはせん妄である.
・せん妄は,40歳前後から徐々に始まる脳の萎縮・虚血性変化を背景に,急性身体疾患で生じる炎症,低酸素機序,物質・薬剤などによる刺激が,透過性の亢進した血液脳関門を介してミクログリアを活性化させ,アストロサイトや神経細胞に影響を及ぼす脳症,すなわち急性脳機能不全ととらえられている.
B診断
・米国精神医学会の診断基準DSM
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