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GL日本うつ病学会診療ガイドライン 双極症2023
治療のポイント
・躁状態のときから,維持療法を見据えて治療する.
・気分安定薬(炭酸リチウム,バルプロ酸)と非定型抗精神病薬〔アリピプラゾール,クエチアピン,リスペリドン,アセナピン,パリペリドン(アリピプラゾール以外は保険適用外)〕を併用する.
◆病態と診断
A病態
・双極症は,躁状態または軽躁状態と抑うつ状態を反復することが特徴である.
・双極症はゲノムを基盤とした脳疾患である.
・細胞内Caシグナリングの変化に伴う神経細胞の過剰興奮性が関与すると考えられる.
B診断
・躁病エピソードの診断基準を満たすかどうかを確認する.
・躁病は,極期には,統合失調症と区別のつかない精神運動興奮状態や,以前,非定型精神病とよばれた錯乱状態を呈する場合も多いことに留意する.
◆治療方針
双極症,躁状態では,早期の治療により,社会的問題行動による社会的ダメージや