診療支援
治療

双極症,抑うつ状態
bipolar depression
鷲塚伸介
(信州大学教授・精神医学)

頻度 よくみる

GL日本うつ病学会診療ガイドライン 双極症2023

治療のポイント

・自殺予防には最大限の注意を払う.自殺念慮が強い場合は入院治療を急ぎ,修正型電気けいれん療法の施行も検討する.

・抑うつ状態においても,双極症の薬物療法の原則は気分安定薬または非定型抗精神病薬の単剤もしくは併用である.

・抑うつ状態が遷延することもまれではないが,気分不安定化や躁転の懸念があるため,やむを得ず抗うつ薬を使用する場合も三環系抗うつ薬は選択せず,気分安定薬または非定型抗精神病薬と新規抗うつ薬の併用が望ましい.

・自殺企図がみられるなど重度の抑うつ状態を呈した場合は,再発予防療法を長期間にわたって行うことを考慮する.

◆病態と診断

A病態

・双極症はゲノム要因の関与が大きい疾患であるが,環境的要因の影響も無視できず,さらにそれら両者の相互作用の影響もある.

・日本人における双極症Ⅰ型とⅡ型を合わせた有病率は約0.2%

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください