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GL睡眠障害の対応と治療のガイドライン 第3版(2019)
治療のポイント
・不眠症の共通診断基準3項目(後述)を満たすかをまず確認し,治療の要否を決定する.
・急性不眠の場合,原因を可能な範囲で特定し,その原因が改善した時点を薬物治療終了の目安とする.
・薬物療法開始前に必ず睡眠衛生指導を行う.
・作用機序を考慮した薬物選択を行い,健忘やせん妄,転倒,依存形成などのリスク発現に注意する.
・ベンゾジアゼピン(BZ)系睡眠薬の長期連用(3か月以上)や3剤以上の多剤併用を避ける.
◆病態と診断
A病態
・不眠は準備因子(神経質傾向,年齢など)に,結実因子(身体的もしくは精神医学的,心理的,薬理的,生理的)が加わり急性不眠症を発症する.さらに永続化因子(誤った睡眠に関する知識や不眠への対応,不適切な薬物の使用など)が加わると慢性不眠症へ移行する.
・病態仮説として過覚醒仮説があり,覚醒度が常に高く睡
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