GLナルコレプシーの診断・治療ガイドライン(2010)
過眠症は日中の過度の眠気または居眠りを繰り返し生じ,そのため,集中力低下,作業効率の低下など学業や仕事などの社会生活に支障をきたす病態である.ナルコレプシーが代表的な疾患である.鑑別となるのは睡眠時無呼吸症候群,睡眠・覚醒相後退障害などによる日中の眠気のほか,うつ病などの精神疾患や身体疾患に伴う2次性の過眠症も挙げられる.一方,慢性的な睡眠の不足によって起こる睡眠不足症候群も高頻度であるが見過ごされることが多い.
Ⅰ.ナルコレプシー
頻度 ときどきみる
◆病態と診断
A病態
・ナルコレプシーは,夜間の睡眠が十分確保できているにもかかわらず,日中の耐えがたい眠気や睡眠発作を基本症状とし,情動脱力発作やその他のレム睡眠関連症状である睡眠麻痺や入眠時幻覚,さらには睡眠の分断化の症状で特徴づけられる中枢性過眠症である.
・思春期青年期に好発し,本邦では有
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