Ⅰ.レム睡眠行動障害(RBD)
頻度 よくみる(中・高年男性)
GL1Management of REM sleep behavior disorder:an American Academy of Sleep Medicine clinical practice guideline(2023)
GL2認知症疾患診療ガイドライン2017
治療のポイント
・レム睡眠中の夢体験に関連した叫び声や行動異常を抑え,怪我のリスクを軽減させる.
・α-シヌクレイノパチーの併存もしくは早期徴候を見逃さない.
◆病態と診断
A病態
・レム睡眠中には脳は覚醒時に近い活動をしている一方,脊髄運動ニューロンは抑制され骨格筋の緊張は低下している.本症ではこの抑制機能が障害されるために夢体験に合致した行動異常(叫ぶ・殴る・蹴るなど)が生じる.
・発症および増悪因子は,男性,50歳以上,心理的ストレス,パーキンソン病やレヴィ小体病などの