今日の診療
治療

急性放射線障害
acute radiation injury(ARI)
伊藤勝博
(弘前大学教授・災害・被ばく医療教育センター)

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頻度 あまりみない

治療のポイント

・汚染傷病者の診療に際し,医療者の有意な被ばくは少ないため,治療を優先する.

・外傷や疾病により生理学的異常をきたしている場合は,蘇生処置を最優先する.

・全身の高線量被ばくの場合は,多臓器不全に対する集中治療管理が基本となる.

◆病態と診断

A病態

・高線量の放射線を短時間に被ばくした場合に,細胞損傷の結果としてきたす臓器障害を急性放射線障害(ARI)とよぶ.

・急性放射線症候群(ARS:acute radiation syndrome):全身に1グレイを超える急性被ばく後に,数時間から数日後に生じる一連の臨床症状の総称.ARSの病期は前駆期,潜伏期,発症期,回復期に分けられる.

1)前駆期:1グレイ以上で嘔吐,6グレイ以上で発熱や下痢,8グレイ以上で意識障害が一過性に出現.

2)潜伏期:比較的無症状の期間で,被ばく線量が高いほど短い(0~3週間).

3)発症期:1グレイ以

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