頻度 ときどきみる
◆病態と診断
A病態
・膝関節周囲骨折には,主なものとして大腿骨遠位部骨折,脛骨近位部骨折および膝蓋骨骨折が含まれる(図).
・大腿骨遠位部骨折は,若年者の高エネルギー外傷と高齢者の低エネルギー外傷の両方によって生じる.高エネルギー外傷は多発外傷や開放骨折を伴うことがあり,一方で低エネルギー外傷は高齢者の骨粗鬆症を基盤として生じ,近年人工関節周囲骨折の発生が増加している.
・膝蓋骨骨折はダッシュボード損傷などの直達外力によって生じることが多く,縦骨折,横骨折と粉砕骨折がある.大腿四頭筋の牽引力によって転位を生じると膝伸展機構が破綻する.
・脛骨近位端骨折も高エネルギーおよび低エネルギー外傷の両方によって生じる.この部位は,軟部組織が菲薄で損傷を受けやすく,感染や皮膚壊死などの合併症を生じる危険性が高いために注意が必要である.
B診断
・病歴の聴取とともに,局所所見が診断に重要である.腫