頻度 あまりみない
GL1結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫診療ガイドライン 2023年版
GL2腎癌診療ガイドライン2017年版(2019年アップデート)
治療のポイント
・多くは良性腫瘍であるが,腫瘍内の動脈瘤が破裂すると腫瘍内出血,血尿などが起こり,生命の危機をきたすことがある.
・結節性硬化症(TSC:tuberous sclerosis complex)に合併する腎血管筋脂肪腫(AML)は両側発生で巨大化することがあり,mTORシグナル阻害薬であるエベロリムスが有効である.
・4cm以上の腫瘍では,経動脈的塞栓術,経皮アブレーションや手術療法などが実施される.
◆病態と診断
A病態
・AMLは,血管周囲類上皮細胞由来の腫瘍で,血管,平滑筋,脂肪から形成され,大半が良性腫瘍であり,腎腫瘍全体の約0.3~2%を占める.男女比1:4で女性に多く,平均年齢は40~50代である.
・TSCに伴う腎AML(TSC