診療支援
治療

包茎,嵌頓包茎,亀頭包皮炎
phimosis,paraphimosis and balanoposthitis
市野みどり
(長野県立こども病院・泌尿器科部長)

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治療のポイント

・乳幼児の包茎の大部分は生理的であり,治療介入不要である.

・瘢痕化のリスクがあるので,無症状の生理的包茎に無理な包皮翻転を勧めない.

・嵌頓包茎は,用手的な整復が困難であれば,すみやかに専門医にコンサルトする.

Ⅰ.包茎

◆病態と診断

A病態

包皮口(包皮輪)が狭いため亀頭を露出できない状態を包茎という.出生直後の男児はほとんどが包茎であるが,成長とともに包皮翻転が可能となる(生理的包茎).

・病的包茎とは感染や炎症により包皮口が瘢痕化し,翻転できなくなったものである.

・成人の真性包茎は性感染症や陰茎癌のリスクであることより,治療が勧められる.

B診断

・包皮を陰茎の根本に向かって軽く押し下げたときに,包皮が開かず亀頭が観察されなければ包茎と診断できる.

病的包茎では,包皮口が白色調で硬く,狭小化している.

◆治療方針

 小児の生理的包茎は治療の必要はないが,尿路感染症を反復する

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