診療支援
治療

精巣上体炎,精巣炎
epididymitis and orchitis
井上貴博
(三重大学大学院教授・腎泌尿器外科)

Ⅰ.精巣上体炎

頻度 よくみる

GL1JAID/JSC感染症治療ガイド2023

GL2性感染症診断・治療ガイドライン2020

治療のポイント

・陰嚢痛をきたす他疾患との鑑別を行うために,それ以外の症状や所見(発熱の有無,陰嚢の詳細な触診,尿検査,血液生化学検査,超音波検査)が必要かつ有用である.

・性的活動のある若年者ではクラミジアまたは淋菌といった性感染症を起因菌としていることが多く,それを念頭において加療する.

・それ以外の年齢では大腸菌を代表とする下部尿路感染症の起因菌を念頭に抗菌薬投与で加療する.

・小児では尿路感染症と下部尿路奇形または包茎と関連することがある.中・高齢者では前立腺肥大症・尿路感染症・尿道カテーテル留置などの尿路操作と関連することが多い.それらの原因に対する治療も必要である.

◆病態と診断

A病態

・急性精巣上体炎は精巣上体の急性炎症で,ほとんどは病原菌が尿道から精管を経て精巣上体に到

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください