診療支援
治療

結節性紅斑
erythema nodosum(EN)
金澤伸雄
(兵庫医科大学主任教授・皮膚科学)

頻度 ときどきみる

治療のポイント

・両側性や多発性であることで,蜂窩織炎と鑑別する.

・誘因によって,抗菌薬の投与や内服薬の変更を行う.

・安静を基本とし,対症的に抗炎症治療を行う.

・治療抵抗性の場合は,基礎疾患を検索する.

◆病態と診断

・成人女性の下腿に好発し,発熱や関節痛を伴い,急激に,発赤・腫脹・疼痛を伴う多発性皮下硬結を生じる.

・潰瘍を形成せず数週間で軽快するが,再燃を繰り返すこともある.

・病理組織学的には,脂肪小葉間隔壁優位の炎症細胞浸潤を認める.血管炎や脂肪変性は伴わないが,慢性病変では線維化や肉芽腫性変化も認める.

・溶連菌や抗酸菌,真菌,ウイルスなどの感染症,あるいはサルファ剤やスルホニル尿素などの薬剤摂取後に発症し,Ⅲ・Ⅳ型アレルギーが想定される.

・サルコイドーシス,ベーチェット病,クローン病などの基礎疾患の鑑別のため,眼,胸部,腹部などの病変も検索する.生検にて特徴的な類上皮細

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください