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GL形成外科診療ガイドライン3 2021年版 創傷疾患
◆病態と診断
A病態
・創傷治癒の過程で何らかの原因で炎症が持続することにより,膠原線維の過剰増生を生じた状態である.
B診断
・一般的に,ケロイドは創の範囲を越えて広がり続ける異常瘢痕であり,肥厚性瘢痕は創の範囲を越えず垂直方向にのみ増殖する瘢痕であるといわれている(図1図,2図).
・ケロイド・肥厚性瘢痕を生じる原因として,①細菌感染や異物反応,反復性の外的刺激,②尋常性痤瘡などの皮膚の炎症性疾患,③張力(皮膚にかかる緊張)などが挙げられる.このなかで③が最も大きな要因であることがわかっている.
◆治療方針
ケロイドと肥厚性瘢痕では治療に対する反応性が異なることに留意する.基本的にはステロイド外用または局所注射,圧迫療法,ジェルシートでの固定などの保存的治療を第一に考える.
2015年に公開された「形成外科診療ガイドライン」(
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