診療支援
治療

爪の疾患(爪囲炎,陥入爪)
disease of the nail(paronychia,ingrown nail)
高山かおる
(埼玉県済生会川口総合病院・皮膚科主任部長)

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治療のポイント

・炎症が明らかな場合は抗菌薬の内服や外用を併用する.

・発症初期の軽症例にはテーピング法などの保存的治療を選択する.

・難治例には外科的治療が必要なため,専門医へ紹介する.

◆病態と診断

A病態

・陥入爪は爪甲側縁先端が側爪溝で,その周囲にある軟部組織を損傷することにより生じる.

・爪囲炎は細菌,真菌,ウイルスで生じる.

B診断

・爪甲周囲に発赤があれば爪囲炎,爪甲の陥入が認められれば陥入爪と診断する.

◆治療方針

 主に陥入爪について記載する.初期は抗菌薬投与を行うが,それで治らない場合に軽症であれば保存的療法,肉芽が大きければ外科的治療が適用になる.

A保存的療法

1.薬物療法

 細菌による爪囲炎を起こしている場合に行う.発赤が高度であれば内服を併用する.

Px処方例 下記を併用する.

 フシジン酸ナトリウム(フシジンレオ)軟膏 1日1~2回 塗布

 セファクロル(ケフラール)カプセル

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