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GL1産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023
GL2卵巣がん・卵管癌・腹膜癌治療ガイドライン2020年版
治療のポイント
・良性腫瘍の場合,腫瘍径が5cm以上であれば,茎捻転のリスクを考慮し手術療法を検討する.
・良性卵巣腫瘍や非腫瘍性病変が推定され,手術を選択しない場合は1~3か月後,以後3~6か月ごとに経過観察を行う.
・腫瘍内に充実部を認め,境界悪性以上の病変が推定される場合は手術による診断を勧める.
◆病態と診断
A病態
・卵巣腫瘍は臨床病理学的に上皮性腫瘍,間葉系腫瘍,性索間質性腫瘍,胚細胞腫瘍の4つに大別され,上皮性腫瘍は良性・境界悪性・悪性に分類される.
・卵巣周囲から発生する傍卵巣嚢胞,卵管水腫,偽嚢胞などの非腫瘍性病変や,生殖年齢では機能性嚢胞との鑑別を要する.
・付属器茎捻転は10万人あたり6人の割合で発生し20~30代に多い.長径5cmより大きい腫瘍では捻転のリスクが