◆病態と診断

A病態

・異所性妊娠とは，受精卵が子宮内膜ではなく，卵管や卵巣などの子宮内膜以外の場所に着床する疾患である．

・異所性妊娠では，正常妊娠と同様に無月経や悪心などの妊娠反応を示すが，下腹部痛や性器出血などの異常な症状も認められる．

・異所性妊娠は，放置すると着床部位からの出血多量により危険な状態になる可能性があるため，早期に発見して治療する必要がある．

・異所性妊娠の診断は，血液検査や超音波検査などで行う．血液検査では，妊娠ホルモン（hCG）の量や変化を調べる．

・通常は妊娠5～6週に経腟超音波検査により子宮内に胎嚢が認められる．この時点で胎嚢が認められない場合や，血中