今日の診療
治療

癒着胎盤
placenta accreta spectrum(PAS)
銘苅桂子
(琉球大学病院教授・周産母子センター)

頻度 よくみる(0.01~1.1%)

GL産婦人科診療ガイドライン産科編2023

ニュートピックス

・母体年齢の上昇,帝王切開率の上昇,体外受精・胚移植による妊娠の増加など,癒着胎盤のリスクを有する女性の増加により,癒着胎盤の頻度は増加している.

治療のポイント

・前置胎盤に伴う癒着胎盤(前置癒着胎盤)症例は,急な性器出血により緊急手術を要することがある.

・大量出血のリスクのある症例は,多科連携の可能な周産母子センターでの管理を推奨する子宮摘出術を行うことを検討する.

◆病態と診断

A病態

・癒着胎盤とは,子宮内膜損傷などにより脱落膜の形成不全が生じ,胎盤の絨毛組織が脱落膜を介さずに直接子宮の筋層へ浸潤した状態である.児娩出後に胎盤が自然に剥離せず,用手的に胎盤を剥がそうとすると出血をきたす.

・絨毛組織の子宮筋層への浸潤が深いほど出血が増加し,生命を脅かすほどの危機的大量出血をきたす可能性のある疾患である

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