頻度 ときどきみる(小児の全身性血管炎としては最も頻度が高い.90%が10歳以下に発症し,4~6歳に発症ピークがある.男女比は3:2と男児に多い)
GL小児IgA血管炎診療ガイドライン2023
治療のポイント
・自然改善傾向が強いため,治療の原則は対症療法である.
・予後規定因子は腎合併症である.
・強い関節症状や消化器症状を呈する場合にはステロイド投与が考慮されるが,腎炎の発症予防にはならない.
◆病態と診断
A病態
・血管壁にIgA1を主体とする免疫複合体が沈着する全身性血管炎で,毛細血管・細動静脈といった小血管を侵す.
・IgAサブクラスのIgA1分子ヒンジ部のO結合型糖鎖異常が原因と考えられている.
B診断
・皮膚(触知可能な紫斑)・関節(疼痛,浮腫,合併頻度は50~80%)・消化器(腹痛,血便,合併頻度は50~80%)症状を3主徴とする.
・診断は紫斑を中心に行われる.
・典型例では診断は容易であるが,1
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