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Ⅰ.扁桃周囲炎
治療のポイント
・すでに経口摂取が困難になっている場合は,すみやかに入院補液が可能な施設に紹介・移送し,集中的加療を行う.
◆病態と診断
・口蓋扁桃を中心とした急性炎症で,溶連菌やインフルエンザ菌,ブドウ球菌などによる細菌感染,あるいはアデノウイルスやコクサッキーウイルス,インフルエンザウイルスなどのウイルスが原因となる.
・溶連菌感染による扁桃炎は重症化しやすく,小児例でも扁桃炎から扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍,急性喉頭蓋炎などの2次的な疾患に移行することがある.
・若年者では伝染性単核球症や単純ヘルペスによる扁桃炎も鑑別が必要となる.
・口蓋扁桃の大きさに左右差がある場合や複数の頸部リンパ節の腫脹を伴う場合は,悪性リンパ腫や白血病も鑑別が必要になる.
◆治療方針
発熱や急な咽頭痛や嚥下時痛のほか,時として放散痛による耳痛も訴えることから,非ステロイド系抗炎症薬や抗菌薬(ペ
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