診療支援
治療

嗅覚障害
olfactory dysfunction
森 恵莉
(東京慈恵会医科大学講師・耳鼻咽喉科学)

頻度 よくみる

GL嗅覚障害診療ガイドライン(2017)

ニュートピックス

・新型コロナウイルス罹患後の後遺症の1つとして問題になっている.

治療のポイント

・原因疾患として鼻副鼻腔疾患があるかないかで治療は大きく異なる.

◆病態と診断

A病態

・障害部位ごとに治療を考慮する.障害部位を複数認める場合もある.

1)気導性嗅覚障害:鼻内の嗅覚伝達経路の閉塞によって生じる.慢性鼻副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎の炎症性疾患が主だが,鼻腔腫瘍や鼻中隔弯曲症,嗅裂狭窄などの形態異常も原因となりうる.

2)嗅神経性嗅覚障害:嗅粘膜や嗅神経の障害によって生じる.感冒後・薬剤・外傷・長期炎症が主な原因となる.

3)中枢性嗅覚障害:嗅球より上位の嗅覚伝導経路の障害によって生じる.頭部外傷,脳腫瘍,先天性疾患(Kallmann症候群など)や,神経変性疾患(アルツハイマー病・パーキンソン病など)の初期症状としても出現する.

B診断

・詳細な

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら

トライアル申込ボタンを押すとトライアル申込ページに遷移します

トライアルの申し込みが完了しましたら,ライセンス情報更新ボタンを押してください