今日の診療
治療

頸部腫瘤
neck masses
北村嘉章
(徳島大学大学院教授・耳鼻咽喉科・頭頸部外科学)

頻度 よくみる

◆病態と診断

A病態

・頸部腫瘤は日常診療で遭遇する機会の多い病態であり,炎症性,腫瘍性,先天性疾患が多い.頸部には神経,脈管,筋肉,リンパ節,唾液腺などが密集し,そこから多彩な腫瘤が発生する.年齢,部位,病悩期間に加え,性状,圧痛,随伴症状,喫煙飲酒,ペット飼育,メトトレキサート服用などから鑑別していく.

喫煙飲酒歴のある中高年では悪性腫瘍に注意が必要である.また,経口摂取が困難な咽頭痛や含み声,開口障害,呼吸苦などを伴う炎症性疾患は緊急性が高いと考え,迅速な対応が必要である.

B診断

・小児や若年者はリンパ節炎などの炎症性疾患と嚢胞やリンパ管腫などの先天性疾患が多く,成人は炎症性,腫瘍性疾患の頻度が高い.急性発症では感染性の疾患が多く,齲歯では顎下部リンパ節,咽頭炎や扁桃炎では上内深頸リンパ節が圧痛を伴って腫脹する.小児は川崎病との鑑別,成人は深頸部膿瘍への進展に注意する.

・視触

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