診療支援
治療

内服ができなくなった場合の対応(在宅コンフォートセット)
home hospice emergency kit for ill patients
岡山容子
(おかやま在宅クリニック・院長(京都))

治療のポイント

・経口摂取困難となると終末期状態となる.「食べられない」ということを患者や家族(特に家族)が受容しがたいことを医療者は理解する.まず受容できない思いを聴き,相手からの信頼を得なければ,医学的説明を尽くしても理解が難しい.生活の場である在宅療養では日常生活のなかで非日常の「死」が受け入れがたいと感じられる場合がある.

・苦痛緩和のための投薬は内服から投与経路を変更して継続する必要がある.

◆病態と診断

・経口摂取ができなくなると数日~数週間で終末期状態となる.

◆治療方針

 疼痛,呼吸困難感,嘔吐,せん妄などに対し,投与経路を経口から変更し症状緩和する必要がある.

A疼痛

1.オピオイド

 すでに用いている経口の医療用麻薬をもとに換算表を用いて必要量を決定する.医療用麻薬未使用の場合は最小量から開始し効果が不十分なら増量する.持続皮下注と持続静注では鎮痛効果は同等である.注射剤はモルヒネを基本

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