診療支援
診断

推薦の序

 十数年前に以下のように考え,書いた.


 〈日本の医療現場のEBM〉が臨床的問題解決の強力な武器として生き残れるかどうかは,臨床実践の中での輝きの如何にかかっている.もしも,EBMとは世代的に遠い‘古典的’名医が,私達が遭遇しているさまざまな難問をEBMを一切使わず,合理的に,しかも素早く解決し続けたら,どの世代も〈医療現場のEBM〉を見限るに違いない.逆に,EBMの素養のある中堅内科医が,頭脳に蓄積された多くのエビデンスの妥当性を次々に現場で披露することで,‘古典的’名医の回答に一層の科学的豊かさを付け加える展開をすれば,関係各位からの割れんばかりの内心の拍手は間違いがない.ということは,特にジェネラリストを目指す若手世代には,EBMの手法の修得と平行した一般内科や総合診療の臨床力の必死の獲得が不可欠になる.コンピュータが何台も並んで,瞬時の情報獲得ができるようになったとしても,それだけで

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