診療支援
診断

11 心肺停止

心肺停止の原因

低酸素血症,低体温症,循環血漿量減少,高K血症,アシドーシス,薬物中毒,緊張性気胸,心タンポナーデ,心筋梗塞,肺塞栓は可逆的な原因として重要であり,迅速に診断する必要がある.

心肺停止患者における可逆的な原因の覚え方は種々あるが,低いもの(低酸素・低体温・循環血漿量減少),高いもの〔高H血症(アシドーシス)・高K血症・薬物中毒〕,詰まるもの(緊張性気胸・心タンポナーデ・心筋梗塞・肺塞栓)という覚え方などがある.

心原性心肺停止

突然死の原因は心原性(冠動脈疾患や不整脈)が最も多い.

心臓性突然死のリスクとして川崎病を含む心疾患の既往,心血管系リスク要因,突然死の家族歴,服薬内容,過去の心電図の確認が重要である.

初回心電図が心室細動・心室性頻拍の場合,蘇生後の心電図でST上昇があるか早期再分極がない場合は急性冠動脈症候群の可能性が高い.

トロポニンは心臓性突然死の推測に有用で

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