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10 アニサキス症

胃アニサキス症

アニサキス症はイカやサバなどが原因として有名だが,いかなる海産物も原因となりうる.

日本では上部消化管内視鏡検査が進んでいるために胃アニサキス症が有名で,典型的には食後2-8時間後に腹部激痛で発症する.

数週間で消失する胃偽性腫瘍を呈することもある.

アニサキスは低温を好むため冷蔵はむしろアニサキスにとって好都合である.また酒や調味料ではなかなか死なない.

アニサキス症は日本人に特に多く見られ1965年以来3万例を超す報告があるが,近年その発生頻度は低下している(年間2,000-3,000例で12-3月に多い).

激症型と軽症型に分けられている.前者は過敏反応による消化管の攣縮を伴うもので,予めアニサキス抗原で感作されているか,再感染の場合であるといわれ,Ⅲ型アレルギーが主体であるとされる.


冷蔵や調味料との関係

▶最も多いA. simplexは13-18℃では3-4週間,

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