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診断

3 安定狭心症

安定した間欠的な胸痛での冠動脈疾患の可能性

年齢,性別,狭心痛(胸骨下不快感,運動にて誘発,ニトロあるいは安静にて10分以内に改善)の3徴候だけでも狭心症の可能性は十分推定できる.

冠動脈疾患は高齢男性に多いが,30歳以上であればありうる.

狭心症のリスク要因

心筋梗塞の既往,喫煙,糖尿病,高コレステロール血症,高血圧症がリスク要因として重要である.

肥満であることや女性における家族歴はさほど重要ではない.

致死的冠動脈疾患の87-100%は少なくとも1つのリスクがあり,冠動脈疾患全体でも男性で80.6%,女性で84.6%にリスク要因がある〔JAMA. 2003 Aug 20; 290(7): 891-7/JAMA. 2003 Aug 20; 290(7): 898-904〕.

▶早発性(男性<55歳,女性<65歳)の冠動脈疾患の家族歴があれば,男性ではOR=2.0で有意差があるが,女性では有意差は認めていない.


リスク要因の組み合わせ

▶最近5年以内の半箱/日以上の喫煙や25pack/年以上の喫煙歴,糖尿病,収縮期血圧>140mmHg,総コレステロール>250mg/dLの4つをリスク要因として評価

労作性狭心症の病歴

労作によって再現性をもって誘発され,安静時には起こらなければ可能性は上がる.

吸気で疼痛が増悪すれば可能性はかなり下がるが,ストレスや食事での誘発は診断にはあまり有用ではない.

持続時間は5分以内が典型的で,30分持続していれば可能性はかなり低くなる.

嚥下障害があれば食道疾患を考えるが,胸やけ,放散痛,呼吸困難の有無は診断にさほど有用ではない.

誘発・増悪因子

▶angina scale

□reproducibility scoreとは10回坂を上って,何回発作が起こるかを示す.

□①reproducibility score=10,②発作10回のうち安静時に

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