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18 慢性下肢動脈閉塞症(特にASOについて)

慢性下肢動脈閉塞症

慢性下肢動脈閉塞症では,閉塞性動脈硬化症(ASO)が多いが,Buerger病(閉塞性血栓血管炎;TAO)が鑑別にあがる.

ASOは動脈硬化なので高齢・男性・高血圧・脂質異常症・糖尿病・虚血性心疾患・脳卒中・喫煙と関連がある.

Buerger病は若年男性喫煙者に多く,小動脈を侵すため潰瘍が多く,遊走性静脈炎も見られる.

足関節/上肢血圧比(ABI)と症状

ABI>1.0が正常である.

冷感・しびれ感(FontaineⅠ度)は非特異的な症状である.

間欠跛行(FontaineⅡ度)は慢性下肢動脈虚血に対して感度は低く,ABI≦0.8とならないと出現しがたい.

安静時疼痛(Ⅲ度)や潰瘍(Ⅳ度)がある場合,ABI<0.5であることが多い.

ABIはFontaine分類よりも足の機能を反映するが,著しい動脈硬化性病変や石灰化があれば,高度狭窄病変があってもABIは比較的高値に留ま

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