慢性下肢動脈閉塞症
●慢性下肢動脈閉塞症では,閉塞性動脈硬化症(ASO)が多いが,Buerger病(閉塞性血栓血管炎;TAO)が鑑別にあがる.
●ASOは動脈硬化なので高齢・男性・高血圧・脂質異常症・糖尿病・虚血性心疾患・脳卒中・喫煙と関連がある.
●Buerger病は若年男性喫煙者に多く,小動脈を侵すため潰瘍が多く,遊走性静脈炎も見られる.
足関節/上肢血圧比(ABI)と症状
●ABI>1.0が正常である.
●冷感・しびれ感(FontaineⅠ度)は非特異的な症状である.
●間欠跛行(FontaineⅡ度)は慢性下肢動脈虚血に対して感度は低く,ABI≦0.8とならないと出現しがたい.
●安静時疼痛(Ⅲ度)や潰瘍(Ⅳ度)がある場合,ABI<0.5であることが多い.
●ABIはFontaine分類よりも足の機能を反映するが,著しい動脈硬化性病変や石灰化があれば,高度狭窄病変があってもABIは比較的高値に留ま