蛋白尿
●蛋白尿は検診の数%で見出される頻度の高い異常である.
●早朝尿による尿検査再検で蛋白尿が消失していれば,起立性蛋白尿やそれ以外の一過性蛋白尿と考えられ,病的意義は乏しい.
●持続的蛋白尿は糸球体障害を示唆することが多いが,尿細管再吸収障害(β2-ミクログロブリン)や溢流性尿蛋白(β2-ミクログロブリン,Bence Jones蛋白)の可能性も考える必要がある.
●蛋白尿は腎予後の予測因子として重要である.
●スクリーニング検査にて蛋白尿は男性4.9%,女性3.9%で認められる〔Clin Chem. 1987 Nov; 33(11): 2106-8〕.起立性蛋白尿は成人の数%で見られるが体位性の腎静脈の圧迫などによる影響と考えられており病的意義はない.17%は20年後も継続するが腎機能予後は良好である〔Ann Intern Med. 1982 Oct; 97(4): 516-9〕.起立性蛋白尿